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インプラント治療を積極的に勧められない方の口腔内

2022年10月7日

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

欠損部に対する処置としてインプラント治療は非常に有益となっています。
インプラント治療の利点としては

・取り外しの必要がない(インプラントオーバー義歯は除く)
・隣接する歯に負担をかけない
・違和感がない
・審美的に綺麗

ほぼ自分の歯として使用することができ、最大のメリットとしてはブリッジや義歯のように隣接している歯に負担をかける必要がないため予防歯科の観点からも残存する歯を残すという観点から有益となっています。

しかしインプラントに向かない方もいます。
その特徴としては

・口腔内が常に清掃不良
・定期的に歯科医院でメインテナンスを受けない
・歯周病が改善されていない
・糖尿病

上記はインプラント治療に限らず全ての治療において、また歯を残すという観点から考えればマイナスな要因となっています。逆に言えば上記を全てしっかりと行えば歯の大半は守れるのですが。

特にインプラントにおいては免疫機能が存在しません。
自分の歯には歯根膜という生体組織があり感染に対して免疫応答が働き細菌を排出しようという働きが起こるため、多少の炎症はコントロールできるのですが、インプラントの場合は天然歯との最大の違いとして歯根膜がないことが挙げられます。
そのため感染に対して非常に弱いため、感染対策を患者様と歯科医院側の双方でしっかりと対応していく必要があります。

しかし磨いてくれない方や、放置しがちな方は残念ながら長期的に見るとインプラントは脱落する可能性が高く、最新のエビデンスではSPT(歯周病安定期治療)をしていない方は60%の確率でインプラントが10年以内にロストするという衝撃な論文が発表されていました。
時間とお金をかけて治療して10年以内でダメになるというのはどうでしょうか。

インプラント治療される方は当院ではしっかりと口腔内管理を行うよう指導させていただいております。
まずは清掃。そこから徹底していくようにしましょう。

 
 
 
コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
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