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インプラント前に必ず処置が必要となる症例

2020年11月14日

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

インプラント治療を成功させるためには、様々な要因があります。
例えば

 

・骨がある
・神経までの距離を確保できる
・歯周病がコントロールされている
・タバコを吸っていない
・口腔内の管理をしっかりとできる
・糖尿病、骨粗しょう症などの全身疾患がコントロールされている
・副鼻腔などに炎症がない

 

思いついたところなのでまだあると思います。

 

その中でも骨の状態はとても予後において重要となります。

 

特に、上の大臼歯や小臼歯にインプラントを希望された場合は、骨がどれぐらいあるのかをしっかりと把握していないと、インプラント後に大きなトラブルや疾患を招くリスクがあります。

 

左上にインプラントを計画した症例。

 

 

CTデータと口腔内スキャナーを用いて計画を立案したところ、このままインプラントを埋入すると上顎洞という副鼻腔の一つに貫通してしまうことがわかりました。

 

抜歯後2ヶ月の状態ですが、骨の回復がおそらくこれ以上は見込めない。

 

このままインプラントを入れるとインプラントの先端数mmが上顎洞内に入り込む可能性があることがわかりました。

 

上顎洞内に入り込むことで起こり得るリスクは「上顎洞炎」の発症です。

 

上顎洞炎を発症すると断続して膿が溜まるようになり頭痛や蓄膿の原因となります。

 

そのためインプラントを行う前に、必ず骨を作るなどの処置を行わないと将来的なリスクがあることを説明しました。

 

このように、インプラント治療は多くの部位に適応となりますがしっかりと診査診断し慎重に行わないと長期間の維持が難しかったり、新たな疾患を招く原因となってしまいます。

 

インプラントを受けてから長期間問題なく維持するためにもしっかりとインプラント治療する前に診査診断を受けるようにしましょう。

 

 

 

コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
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