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既存骨の少ない方へのインプラント設計

2022年6月4日

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

上顎骨は感染したり、歯の欠損を行って時間が経過するとどんどん吸収していきます。
そのスピードは下顎骨に比べて非常に速いのが特徴です。
下顎に比べて上顎は海綿骨と呼ばれる空洞が多い骨が特徴であるということも吸収スピードが速いポイントとなっています。

 

上顎骨が吸収していくことで問題となるのが、インプラントの埋入スペースがなくなることです。

 
垂直的、水平的両方で吸収してしまうためインプラントを埋入するための骨スペースがなくなってしまうことがほとんどです。
垂直的に吸収することで上顎洞や鼻腔が非常に近くなります。
鼻腔や上顎洞は空洞ですので、骨がないとインプラントが空洞内に入り込み感染のリスクが上がります。

 

 

上顎複数欠損に対するインプラント希望で来院された患者様。
非常に薄い骨であり、吸収が顕著。
上顎洞にほぼ接している状態となります。

 

唯一既存骨がありそうな場所でインプラント設計を行ってみましたが、骨造成は必須となります。
垂直的にはサイナスリフトが必要である、水平的にも骨造成を検討しなくてはいけません。

 

骨の吸収は時間の経過とともに進行します。
欠損後放置することで吸収は進行するほか、感染源があればそれだけで進行します。

 

出来るだけ早めのアプローチが将来的な予後も決めていきます。
欠損ができたり、炎症がある歯がある方は早めに歯科医院に行くことが大事です。

 

 

 

コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
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