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インプラントはホワイトニングできる?持続期間や方法、注意点も紹介
2024年12月16日
インプラントで失った歯が復活してきれいに揃うと、次は色が気になってくるものです。
インプラントとホワイトニングの両方を予定している方は、その進め方に興味があるでしょう。
この記事では、インプラントはホワイトニングができるのか、どのような方法があるのか、きれいに色を合わせられるのか、どのくらい持つのか、注意点などを紹介します。
インプラントとホワイトニングで、ゆくゆくは理想通りの美しい歯にしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
インプラントとホワイトニング
歯は明るい表情をすればするほど人目につくため、インプラントはホワイトニングができるのか、色は揃うのかなど、疑問を解決できなければなかなか行動には移せないでしょう。
インプラントとホワイトニングを一緒に行った場合に生じる疑問や問題について紹介します。
インプラントは白くならない
インプラントを済ませたあとにホワイトニングを受けることは可能ですが、インプラントは残念ながら白くはなりません。
ホワイトニングで使用される薬剤は、天然歯の着色汚れを落とすものとして作られているため、白くきれいにできるのは天然の歯だけです。
インプラントとホワイトニングを両方行いたい場合は、ホワイトニングを先に行って、その色に合わせてインプラントの人工歯を作るのがおすすめです。
ホワイトニングするとインプラントとの色の差が生じる
インプラント手術のあとにホワイトニングをすると、インプラントの人工歯とホワイトニングを受けた歯の間で色の差が生じてしまいます。
インプラントは施術時の天然歯の色、つまりホワイトニングで白くなる前の天然歯に色を近づけて作っているため、ホワイトニングをすると天然歯の方が色が白くきれいになってしまいます。
その場合、ホワイトニングで白くなった天然歯に合わせてインプラントの人工歯を作り変えることで対応はできますが、審美目的になってしまうため完全に自由診療となります。
人工歯を作り変える場合は選ぶ素材にもよりますが、相場が大体5~18万円程度といわれています。
インプラントは着色するの?
インプラントの人工歯は保険適用外の素材である『セラミック』や『ジルコニア』を使用することが多く、それらが着色する心配はほとんどありません。
素材に、保険医療に用いられる『レジン』とセラミックを混ぜた『ハイブリットセラミック』が使われている場合は、経年劣化で着色する可能性があります。ただし、着色した場合は歯科医院のクリーニングで落とせます。
ホワイトニングを先に行って、その歯の色に合わせてインプラント治療を行っても、人工歯の素材によって黄ばんだり、天然歯にコーヒーやワインなどの飲み物で着色したりすることがあれば、結局は色に違いが生じることになります。
ホワイトニングを先に行うこともさることながら、色を揃えたその後のメンテナンスも重要です。
インプラントと色を揃えることはできる?
先に治療を終えたインプラントの人工歯に、天然歯の色を揃えることは、方法はないこともないですが大変難しいでしょう。
例えホワイトニングが先がいいと分かっていても、歯が失われることで食事や日常生活に支障をきたしているような場合は、インプラントを先に入れる必要があります。
そういった場合は、天然歯のホワイトニング後の結果の色を予想し、それに合わせて人工歯を作るという方法があります。
しかしこれはやむを得ない場合で、歯科医師でも天然歯がどの程度白くなるかは予想が難しいため、上手く色が合うとは限りません。
それでもいいという場合は、色の差をできるだけ抑えるため、ホワイトニングの経験豊かな歯科医師にお願いするとよいでしょう。
ホワイトニングには4種類ある
ホワイトニングには3種類の方法があり、それぞれ費用やかかる期間・効果・持続期間などに違いがあります。
4種類のホワイトニングの詳細は以下です。
施術期間 | 施術場所 | 費用 | 持続期間 | |
---|---|---|---|---|
オフィス ホワイトニング |
1回の施術でも効果がある | 歯科医院 | 15,000~50,000円 | 3~6ヶ月 |
ホーム ホワイトニング |
2〜4週間 | 自宅 | 10,000~30,000円 | 6ヶ月~1年 |
デュアル ホワイトニング |
2〜4週間 | 歯科医院
自宅 |
50,000~80,000円 | 1〜2年 |
セルフ ホワイトニング |
1ヶ月 | ホワイトニングサロン | 1回 2,000~5,000円 |
2〜3週間 |
4種類のホワイトニングについて紹介します。
オフィスホワイトニング
過酸化水素水が主成分の薬剤を塗って、効果を高める光をあてるホワイトニングです。
元に戻りやすいのがデメリットですが、1回の施術で2~3段階は白くなるため、イベントに合わせられると人気です。
ホームホワイトニング
オフィスホワイトニング用薬剤の濃度を安全のために弱めたものをマウスピースに塗り、毎日2時間装着します。
マウスピースの製作費も費用に含まれ、薬剤が切れたら追加購入します。
手間はかかりますが、通院頻度を抑えたい方にはおすすめです。
デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用するホワイトニング方法です。
どちらも過酸化水素が主成分ですが、濃度が違います。
オフィスホワイトニングの薬剤は高濃度で、即効性がありますが持続性がありません。
ホームホワイトニングの薬剤は濃度が低く、即効性はありませんが持続性があります。
お互いのメリットでデメリットを補えるため、白く美しい歯にしたい方に向いています。
セルフホワイトニング
サロンに出向いて施術方法や器具の使用方法のレクチャーを受け、自分で作業します。
医療機関ではないため、使用できる薬剤には限りがあり、重曹や炭酸カルシウムなど市販にも多く含まれているホワイトニング剤を使用します。
着色汚れやくすみを落とすことは可能ですが、他のホワイトニングのように歯そのものの色を落とすことはできません。
自分の歯本来の自然な白さを取り戻したい方におすすめです。
ホワイトニングの注意点
ホワイトニングをする場合、そしてインプラントを踏まえたうえでホワイトニングを行いたい場合、押さえておいた方がいいポイントがあります。
ホワイトニングの注意点を紹介します。
効果には個人差がある
歯の質や施術時の歯の状態など条件にさまざまな個人差があるため、ホワイトニングの薬剤の効き目が誰にでも同様に現れるわけではないことを知っておきましょう。
ホワイトニングを行った場合の天然歯の色を予測してインプラントの人工歯を作っても、納得できるほど近い色になるかどうか分からないのは、その個人差が大きな原因です。
天然歯と人工歯は別なものであることを理解したうえで、ホワイトニングを行いましょう。
白くならない天然歯もある
天然歯のなかには、変色が起こっているためにホワイトニングをしても白くならないものもあります。
虫歯治療で神経が死んでしまったり抜いたりしている歯は、時間とともに変色します。
また、昭和40年代に使用されていたテトラサイクリン系の抗生物質の副作用でも歯の変色がありました。
天然歯でも変色を起こしている歯の場合は、ホワイトニングをしてもきれいに白くならず、効果が感じられない場合があります。
天然歯以外には効果がない
ホワイトニングは天然歯以外に効果がないため、虫歯の治療などでセラミックの被せものなどを行っている場合、インプラント同様その部分には効果がありません。
審美性を求めてホワイトニングを行う場合、治療済みのためにホワイトニングの効果が出ない歯があること、そのうえでどこまでホワイトニングの効果を出したいかなど、歯科医師によく相談しましょう。
定期的に歯科医院でメンテナンスが必要
ホワイトニングの効果を長続きさせるためには、定期的に歯科医院でクリーニングを受けるなど、メンテナンスをする必要があります。
着色汚れや歯垢は、歯科医院にある専門の機器でなければ落とせない場合があります。
歯磨きを毎日しっかりしていても、歯科医院のクリーニングは必要です。
インプラント歯周炎の予防にもつながるため、歯科医院への定期的な受診は積極的に行いましょう。
歯磨きは毎日丁寧に
歯は日々食べているものの食べかすなどでも着色を起こすことがあるため、歯磨きはこまめに行うようにしましょう。
特にホワイトニング後は色素が沈着しやすい状態であるため、歯の表面に食べ物・飲み物の色素が長時間滞留することを避ける必要があります。
磨き方はいつも通りでいいとしても、より着色を防ぎたい場合には定期検診などでブラッシング指導を受けると歯磨きの効果が上がります。
毎日の歯磨きを基本として、表面に付いた色素はこまめに落とすことを心がけましょう。
タバコによるインプラント周囲炎に気をつける
ホワイトニングにもインプラントにも、タバコは天敵です。特に『インプラント周囲炎』など深刻なトラブルを避けるためにも、禁煙するか控えましょう。
インプラント周囲炎はインプラントの歯周病ともいわれます。その症状は天然の歯に起こる歯周病とよく似た流れで引き起こされ、インプラントのぐらつきや脱落のリスクが高まります。
喫煙は抵抗力を下げ口腔内の菌を増やすため、歯周病の原因となります。
その他にもタール(ヤニ)が歯の黄ばみの原因になることはよく知られています。
インプラントとホワイトニングを行うなら、禁煙に努めるのが得策です。
効果は永遠ではない
ホワイトニングの効果を持続させるためには定期的な治療が必要です。
ホワイトニングの薬剤の効果は歯の表面にしか及びません。深くまで効果が出せてもホームホワイトニングによる象牙質までです。
歯の表面は日常のなかで色素が再び沈着していくため、インプラントと色を揃えられたとしても、効果が切れればまた色の差が生じます。
ホワイトニングの効果は永遠には続かないため、約6ヶ月~1年に一度はメンテナンスとしてホワイトニングを行うのがおすすめです。
着色しやすい飲食物・酸の強い食品に要注意
ホワイトニングを行ったら、着色しやすい飲食物や酸の強い食品を避けることが、きれいな歯の維持につながります。
着色しやすい食品の一例は以下です。
- カレー・ハヤシライス・トマト料理・キムチ
- ケチャップ・トマトソース・マスタード(からし)・味噌・醬油
- チョコレート・ブドウやベリー系(ポリフェノールは色が着きやすい)
- 納豆・豆腐(イソフラボン)
- コーヒー・紅茶・緑茶・赤ワイン
大豆は色が白くても黄ばみが起こります。
他にも、ホワイトニング後で保護する膜が剥がれている歯で酸性の強い食べ物を食べると、いつもより歯が多く溶けてしまいます。
酸性の強い食べ物は以下です。
- 酢・わさび・マスタード(からし)・ドレッシングなど
- レモンなど柑橘系
- 炭酸水・乳酸飲料
- ビタミンC入りドリンク
- 白ワイン
インプラントと色を揃えている場合、人工歯には着色の心配がないとはいえ、ホワイトニングした天然歯の白さを守らなければ全体的な美しさは保てません。
普段の食生活にも気を使うことが、より美しい歯の白さにつながります。
インプラント前に医師に相談を
インプラントとホワイトニングを両方とも検討している場合は、インプラントを行う前に医師に相談すると安心です。
特にインプラントは審美性も機能性も高いですが、治療を終えるとその位置や見た目を変えることが困難です。
インプラントをする際は、ホワイトニングなどインプラント以外の悩みも歯科医師に相談し、最適な段取りを一緒に考えてもらいましょう。
まとめ
インプラントの治療を済ませたうえでホワイトニングを希望している場合の対策やポイント、両方検討している場合のおすすめしたい流れなどをしょうかいしました。
通常のホワイトニングとは勝手が違う部分もありますが、歯への関心が高まることは喜ばしいことであり、今後のメンテナンスのモチベーションにもつながります。
小嶋デンタルクリニックでは、数多くのインプラント症例を扱ってきたインプラント治療のほか、日本製の『松風ハイライト』を導入し歯に染みにくいホワイトニングを行っております。
インプラントと差のない白い歯を維持するには歯科医院との長い付き合いが必要です。
小嶋デンタルクリニックのインプラントとホワイトニングで、理想の美しい歯を手に入れるお手伝いをさせていただきます。