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歯医者でクリーニングだけ受けられる?内容や注意点なども解説
2024年12月18日
歯医者でのクリーニングは歯の健康維持や虫歯、歯周病などの早期発見に有効です。
しかし、歯医者でクリーニングだけを受けることは可能でしょうか?
また、クリーニングでは何が行われるのか、気になる方もいるでしょう。
この記事では、歯医者でクリーニングだけ受けられるのか、クリーニングの内容や注意点などを解説します。
歯医者でクリーニングだけを受けたいと思っている方、クリーニングについて詳しく知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
歯医者でクリーニングだけ受けられる?
歯科医院ではクリーニングだけでも受けられます。
歯のクリーニングとは、歯石や歯垢を取り除くことで、虫歯・歯肉炎・歯周病などの口腔内トラブルを予防できます。
歯科医院でクリーニングを受ける際には、歯や歯茎の健康状態を調べる検査も同時に行うことが多いです。
クリーニングの主な流れは以下のとおりです。
- 問診
- 各種検査
- クリーニング
この流れは、受診する歯医者や受けるクリーニングが保険診療か自費診療かによっても多少異なります。
気になる場合は受診する歯医者に聞いてみてもよいでしょう。
歯医者でクリーニングを受ける頻度と費用
ここでは歯医者でクリーニングを受ける頻度や費用について解説します。
クリーニングは保険診療と自費診療で費用目安などが異なるため、注意しましょう。
クリーニングの頻度は3~6ヶ月に1回が目安
歯のクリーニングを受ける頻度は一般的に3〜6ヶ月に1回が目安です。
しかし、歯のクリーニングを受ける頻度は、生活習慣や環境によって以下のように異なります。
- 一般的:3~6ヶ月
- 歯石が付きやすい:2~3ヶ月
- 着色が気になる:2~3ヶ月
- 歯並びが悪い:1~2ヶ月
- 歯周病・虫歯になりやすい:1~2ヶ月
- 喫煙者:1~2ヶ月
歯石は歯磨きやフロスなどのホームケアでの除去が難しく、歯科医院でのクリーニングが必要です。
歯石が付きやすい方や歯並びが良くない方はホームケアのみでは、十分に汚れが除去できていない可能性があるため、できるだけクリーニングに通うのがおすすめです。
自分はどの程度の頻度でクリーニングを受けたほうがよいかは、口腔内の状態などを見てもらい歯科医師と相談して決めるとよいでしょう。
クリーニングの費用は3,000~10,000円程度
クリーニングの費用目安は、3,000〜10,000円程度です。
保険診療と自費診療では治療内容や目的が異なり、保険診療でクリーニングを受けるためには一定の条件が存在します。
ここからは保険診療と自費診療のクリーニングについて、より詳しく解説していきます。
保険診療のクリーニングの費用と目的
保険診療のクリーニングは1回あたり3,000〜6,000円程度、クリーニング時間は30分程度です。
こちらは初回の費用目安で、クリーニング費用だけではなく、検査費用も含まれています。
2回目以降は検査は行わない場合が多いため、費用相場は1,500円〜2,500円程度です。
保険診療でクリーニングを受けるためには一定の条件を満たし、治療を目的として行う必要があります。
クリーニングが保険診療になる条件としては、以下のいずれかに当てはまっている必要があります。
- 歯周病治療の一貫
- 軽度の歯肉炎治療
- 歯周病治療後の再発防止のメンテナンス
歯周病の原因となる歯石除去をメインとして行い、場合によっては歯茎内に隠れている感染物質の除去なども行われます。
歯石が多く付着している場合は1回ですべてを取り切るのではなく、2〜6回程度に分けて除去することも多いです。
自費診療のクリーニングの費用と目的
自費診療のクリーニングは1回あたり5,000〜10,000円程度で、クリーニング時間は30〜60分程度です。
自費診療のクリーニングの主な目的は、口腔内トラブルの予防や審美性など多岐にわたります。
保険診療のように条件などもなく、希望すれば誰でもクリーニングを受けられます。
自費診療のクリーニングの特徴は以下の4つです。
- 高度なケアや審美的治療
- 虫歯や歯周病などの予防
- 保険診療では除去できない着色汚れの除去
- 専門的な歯面清掃 など
自由診療であるため、費用は受診する歯医者や希望するクリーニング内容によっても異なります。
着色や口臭など気になる部分を伝えることで、患者さんに合ったクリーニングが提案されます。
自費診療のクリーニングでも虫歯や歯周病の予防が可能です。
保険診療との違いは、「すでに虫歯や歯周病になっているか」です。
保険診療はあくまでも病気やケガの治療が目的であるため、「虫歯や歯周病になる前の予防」では適用されません。
歯医者のクリーニング前に行われる検査
保険診療・自費診療のどちらであっても、クリーニングを受ける前にはいくつかの検査が行われます。
検査を行う理由としては、歯周病や歯肉炎の有無、口腔内の状態を確認するためです。
ここからはクリーニング前に行われる検査内容について解説していきます。
歯茎の出血検査
歯茎からの出血は炎症の有無を判断するための重要なポイントです。
出血の有無を確認することで、歯周病や歯肉炎の早期発見が可能です。
出血の有無は日々のホームケアも確認できます。
歯ブラシやフロスなどを使用した際に、歯茎からの出血がある場合は力の入れすぎ以外に歯周病の可能性も考えられます。
ホームケアで出血があった場合は必ず事前に歯医者へ伝えておきましょう。
出血検査で出血が見られた場合は、出血箇所を特定し炎症の有無を判断したうえで、必要であれば適切な治療を行うこともあります。
歯周病や歯肉炎などを早期発見することで、歯が抜けるといった重症化を防ぎ簡単な治療のみで改善が期待できます。
歯周ポケット検査
歯周ポケット検査ではプローブと呼ばれる測定用器具を歯と歯茎の間に差し込み、深さを測ります。
深さによって歯周組織の炎症の有無や健康状態を確認します。
深さが3mm以上の場合、歯周ポケットと呼ばれるようになり、歯周病が進行している可能性が高いです。
歯周ポケットだけで歯周病と診断されるわけではありませんが、歯周ポケットの深さによって以下のように重症度が分けられます。
状態 | 深さ |
---|---|
健康・異常なし | 1~2mm |
歯肉炎 | 3mm以内 |
軽度歯周炎 | 3~4mm程度 |
中等度歯周炎 | 4~6mm程度 |
重度歯周炎 | 6mm以上 |
歯周ポケット検査は基本的に痛みはありませんが、炎症が起こっているとちくちくとした痛みを感じることがあります。
強い痛みを感じる場合は歯周病が進行している証拠とされます。
動揺検査
動揺検査では、歯の動揺度を測定できる器具を使用し、揺れの大きさを測定します。
歯が大きく揺れる場合は、歯を支えている骨や歯茎などの周辺組織に炎症が起きている可能性が高いです。
歯の動揺度の目安は以下のとおりです。
動揺度 | 状態 |
---|---|
Grade0(G0) | ・歯が正常な位置に固定されており、揺れがみられない
・歯周組織に特に問題はない状態 |
Grade1(G1) | ・わずかに歯の動揺が見られる
・歯周組織に軽度の炎症や軽微な歯周ポケットも見られる可能性あり ・初期の歯周病サインの可能性あり |
Grade2(G2) | ・明らかな歯の動揺が見られる
・歯周組織の炎症が進行している可能性あり ・中程度から進行した歯周病サインの可能性あり |
Grade3(G3) | ・大きな歯の動揺がある
・歯周組織の炎症がかなり進行している可能性が高い |
Grade3(G3)の場合、速やかに歯周病の治療を行わなければ歯を失う可能性が高いです。
レントゲン検査
レントゲン検査では、あごの骨量や骨密度などが分かり歯周病の進行具合が予測できます。
歯周病が進行すると歯を固定するための骨が徐々に溶かされ痩せていきます。
骨の状態は肉眼では確認できないため、レントゲン検査が必要です。
レントゲン検査では、歯周病の進行具合だけではなく歯と歯の間にできた初期の虫歯を発見できる場合もあります。
歯医者のクリーニング内容
ここでは歯科医院で受けられるクリーニング内容について解説します。
今回解説するクリーニング内容は保険診療でよく行われるものです。
自費診療のクリーニングでは、ほかのクリーニング内容が取り入れられていることがあります。
詳しい内容についてはクリーニングを受ける歯医者に確認してみましょう。
ホームケアの指導
ホームケアの指導では主に歯ブラシを使用したブラッシング方法が指導されます。
ホームケア指導はクリーニングの中で重要な役割を担っており、正しいブラッシング方法を知って実践することで日頃から口腔内の健康を保てます。
ホームケア指導の主な内容は以下のとおりです。
- 自分に合う歯ブラシの選び方
- 歯磨き粉の使い方
- ブラッシングの順序や角度
- 歯間ブラシやフロスなどの使い方 など
日々、なんとなく行っているブラッシングですが、正しい方法を意識することで歯垢を効率的に除去でき、虫歯や歯周病予防につながります。
歯石・歯垢の除去
歯石・歯垢の除去は歯周病の治療や予防に効果的で、専門器具で歯表面から歯石や歯垢を取り除きます。
歯垢とは、歯の表面に付着した黄白色の粘着性の微生物叢で、食後8時間程度で食べかすに細菌が増殖し発生します。
歯垢を長時間付着した状態で、ミネラルと付着して硬化したものが歯石です。
歯垢はホームケアのブラッシングで除去できますが、歯石は専門器具が必要となるため、クリーニングでしっかりと除去しましょう。
歯石や歯垢は口腔環境の悪化や歯周病などの原因にもなるため、クリーニングでは行われることが多いです。
歯表面の清掃・研磨
歯表面の清掃・研磨では、歯石や歯垢を除去した後に行うことで、表面のざらつきをなくして汚れの付着や蓄積を防ぎます。
汚れの付着や蓄積を防げるため、虫歯や歯周病予防にもつながります。
歯の表面を研磨することから、多少の着色汚れ除去も期待できるでしょう。
フッ素塗布
最後に行われるのがフッ素塗布で、歯表面の強化・虫歯予防・エナメル質の再石灰化などの効果が期待できます。
定期的なフッ素塗布を続けることで、歯に汚れが付きにくくなる効果もあります。
フッ素は子どもの定期健診などにも使用されることが多いです。
歯医者でクリーニングを受けるメリット
クリーニングを受けるメリットは主に3つあります。
ここではそれぞれのメリットについてくわしく解説していきます。
虫歯や歯周病などの口腔内トラブルの予防
歯科医院でのクリーニングは、虫歯や歯周病などの口腔内トラブルの予防に重要な役割を担っています。
歯石や歯垢の定期的な除去や歯表面の研磨を行うことで、歯垢や汚れなどが付きにくくなります。
そして歯周ポケット検査やレントゲン検査を定期的に行うことで、虫歯や歯周病などの口腔内トラブルを早期発見・早期治療も可能です。
見た目が綺麗になる
クリーニングで歯石・歯垢の除去や歯表面の清掃・研磨を行うことで、歯の黄ばみやくすみの改善につながり、見た目が綺麗になります。
クリーニングでは歯が持つ本来の白さを取り戻せます。
歯の本来の白さよりもさらに白く、綺麗な歯にしたい場合はクリーニングだけではなくホワイトニングを行うのもおすすめです。
口臭予防が可能
歯石や歯垢が溜まると口臭の原因になることがありますが、クリーニングでは歯石や歯垢をしっかりと除去するため口臭予防が可能です。
また、虫歯や歯周病なども口臭の原因の一つです。
そのため、クリーニングは虫歯や歯周病の予防にもつながる点でも口臭予防に効果があるといえます。
何をしても口臭が気になる場合は、クリーニングを受けると口臭が改善するかもしれません。
歯医者でクリーニングを受けたあとの注意点
メリットが多くぜひ定期的に受診してほしいクリーニングですが、主に3つの注意点があります。
最後に注意点について解説するため、クリーニングを受ける前に必ず確認しておきましょう。
痛みを感じることがある
クリーニング後に歯が痛むことがあります。
これは歯石や歯垢を除去したり歯表面の清掃・研磨したりする際に、歯の表面をわずかに削るためです。
削る際の刺激が神経や歯茎に与えられ痛みを感じます。
通常は弱い痛みですぐに治まりますが、痛みが強い場合や続く場合はクリーニングを受けた歯科医院に相談しましょう。
着色しやすい飲食物は避ける
クリーニング直後は、チョコレートやコーヒーなど歯に着色しやすい飲食物は避けましょう。
先程も触れたとおり、クリーニングではわずかに歯表面を削ることがあり、表面がデリケートで着色しやすい状態になっているためです。
最低でもクリーニングから24時間は色の濃い飲食物は避けるのがおすすめです。
外的な刺激を避ける
クリーニング直後の歯は冷たい・熱いなど外的な刺激にも敏感になっているため避けましょう。
冷たい・熱いものを口にすると歯に沁みて痛みを感じることがあります。
クリーニング後最低でも1時間は飲食はしないようにするのがおすすめです。
まとめ
この記事では、歯医者でクリーニングだけ受けられるのか、クリーニングの内容や注意点などを解説しました。
クリーニングだけを受けることもでき、一般的には3〜6ヶ月に1回の頻度で受けるのがおすすめです。
クリーニング前には出血検査や歯周ポケット検査などを行い、歯周病や歯肉炎などの有無や口腔内の状態を確認します。
実際のクリーニングでは、ホームケア指導や歯石・歯垢の除去で、口腔内を清潔にして虫歯や歯周病などの口腔内トラブルを予防します。
小嶋デンタルクリニックではQOL向上・コミュニケーション・健康で輝く笑顔・自分が受けたい治療・オーダーメイド治療の5つの思いで治療をしています。
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