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全部の歯をインプラントにするメリットとデメリットは?費用・期間も解説
2026年1月27日

「総入れ歯が合わなくて食事が楽しめない」
「歯がボロボロで人前で笑えない」
そんなお悩みを抱えている方にとって、全部の歯をインプラントにする治療は、生活の質を大きく変えられる選択肢の一つです。
近年、インプラント治療の技術は大きく進歩し、全部の歯を失った方でも、しっかり噛めるようにするための治療ができるようになりました。
しかし、治療法にはいくつか種類があり、それぞれ費用や治療期間、向き不向きが異なります。
この記事では、全部の歯をインプラントにする治療について、どんな人に向いているのか、メリットとデメリット、具体的な治療法などまで詳しく解説します。
全部の歯をインプラントにするのはどんな人に向いている?

全部の歯をインプラントにする治療は、すべての方に適しているわけではありません。
ここでは、インプラント治療が適している3つのケースをご紹介します。
総入れ歯が合わずに悩んでいる人
総入れ歯を使っている方の中には、「食事中に外れそうになる」「痛くてしっかり噛めない」「話すときに違和感がある」といった悩みを抱えている方が少なくありません。
総入れ歯は歯茎の上に乗せる形のため、どうしても安定性に欠けます。
とくに下顎の総入れ歯は固定しにくく、食事や会話のたびに動いてしまうことがあるでしょう。
しかしインプラント治療をすれば、入れ歯のように外れる心配が少なく、食事や会話を快適に楽しめるようになります。
多くの歯が虫歯や歯周病でボロボロになってしまった人
虫歯や歯周病が進行すると、複数の歯を失うことがあります。
とくに歯周病は自覚症状が少ないまま進行するため、気づいたときには多くの歯がグラグラになっているケースも珍しくありません。
グラグラの歯や状態の悪い歯を残したままにしていると、将来的にさらに歯を失うリスクが高まります。
そのため、悪い歯を計画的に抜歯してインプラント治療を行う方が、長期的にメリットが大きくなる場合も多いです。
口元の見た目をきれいにしたい人
歯を失うと、頬がこけて見えたり口元にしわが増えたりして、実年齢よりも老けた印象を与えてしまうことがあります。
また、歯並びや歯の色が気になって、人前で笑うことをためらう方もいるでしょう。
その点、インプラント治療では歯の形や色、歯並びを自由に設計できます。
天然歯と見分けがつかないほど自然で美しい仕上がりを目指せるため、見た目のコンプレックスを解消したい方に適しています。
全部の歯をインプラントにするメリット

全部の歯をインプラントにする治療には、総入れ歯や部分入れ歯では得られない多くのメリットがあります。
ここでは、4つのメリットについて詳しく解説します。
自分の歯のようにしっかり噛めるようになる
インプラント治療の大きなメリットは、天然歯に近い噛む力を取り戻せることです。
インプラントは顎の骨に直接固定されるため、天然歯とほぼ同じ噛む力を発揮できます。
しっかり噛めることで唾液の分泌が促され、消化を助ける効果も期待できるうえ、脳への刺激にもなるため認知機能の維持にも良い影響を与えると考えられています。
見た目が自然で美しくなる
インプラント治療では、セラミックやジルコニアといった審美性に優れた素材を使用できます。
天然歯の色や透明感を再現できるため、治療した歯だとほとんど気づかれないほどの見た目にすることが可能です。
さらにすべての歯を同じ素材とデザインで統一できるため、バランスの取れた美しい仕上がりになります。
1本ずつ入れるより体への負担が少ない
現在主流となっているのは、少ない本数のインプラントで全体の歯を支える治療法です。
例えばオールオン4では、片顎にわずか4本のインプラントを埋め込むだけで、12本分の人工歯を支えられます。
インプラントを埋め込む本数が少なければ、手術の時間が短くなり、体への負担を軽減できるでしょう。
術後の痛みや腫れも抑えられ、通院の負担も少なくなります。
顎の骨が痩せるのを防ぐ効果が期待できる
歯を失うと、その部分の顎の骨に刺激が伝わらなくなり、徐々に骨が痩せていきます。
インプラントは顎の骨に直接埋め込まれているため、噛んだときの力が骨に伝わり、骨の吸収を抑える効果が期待できるでしょう。
全部の歯をインプラントにするデメリット

インプラント治療には多くのメリットがある一方で、知っておくべきデメリットもあります。
ここでは5つのデメリットについて解説します。
残っている健康な歯も抜く必要がある場合も
全部の歯をインプラントにする治療を選んだ場合、口内に健康な歯が数本残っていても抜歯が必要になることがあります。
全体のバランスや噛み合わせを考慮すると、残っている歯を抜いてインプラントにしたほうが良いケースもあるためです。
健康な歯を抜くことに抵抗を感じる方も多いでしょう。
担当医とよく相談して治療を進めることが大切です。
インプラントの周りの歯茎が腫れることがある
インプラント治療後に注意が必要なのが、インプラント周囲炎です。
インプラントには天然歯のような歯根膜がないため、細菌感染に対する抵抗力が弱く、インプラント周囲炎を発症して歯茎の腫れや出血が起こる可能性があります。
外科手術が必要で、術後に痛みや腫れが出ることがある
インプラント治療では、顎の骨に人工歯根を埋め込むための外科手術が必要です。
手術中は麻酔を使用するため痛みには配慮されていますが、麻酔が切れた後に痛みや腫れが出ることがあります。
術後の症状は個人差がありますが、一般的には術後2〜3日がピークで、徐々に落ち着いていきます。
どこの歯科医院でも治療を受けられるわけではない
インプラント治療を行っている歯科医院は増えていますが、全部の歯をインプラントにするような大規模な治療に対応できる医院は限られています。
とくに『オールオン4』や『オールオン6』といった治療法は、高度な技術と豊富な経験が必要です。
歯科用CTやデジタルシミュレーションなどの設備も必要になるため、近くの歯科医院では対応していないケースもあるでしょう。
医師の技術や経験によって結果が変わることがある
インプラント治療は、担当する歯科医師の技術や経験に大きく左右される治療です。
全部の歯をインプラントにする治療は、複雑な症例も多く、高度な知識と技術が求められます。
経験豊富で国際口腔インプラント学会認定医などの専門的な資格を持つ歯科医師であれば、骨の状態や噛み合わせを正確に診断し、一人ひとりに合った治療計画を立てられるでしょう。
全部の歯をインプラントにする場合と総入れ歯との違い

全部の歯を失った方の治療法として、インプラントと総入れ歯のどちらを選ぶべきか迷われる方も多いでしょう。
そこで、次の3つの視点から両者の違いを比較します。
噛み心地と使いやすさの違い
総入れ歯は歯茎の上に乗せる形のため、食事や会話の際にズレたり外れたりすることがあります。
とくに下顎の総入れ歯は固定が難しく、不快感を抱く方も多いです。
インプラントは顎の骨にしっかり固定されているため、自分の歯と同じような安定した噛み心地が得られます。
食事中に外れる心配がなく、硬いものや粘着性のあるものも気にせず食べられるでしょう。
見た目の違い
総入れ歯の場合、入れ歯を支えるための床の部分が歯茎を覆うため、口元が膨らんで見えたり不自然な印象を与えたりすることがあります。
また、長期間使うと顎の骨が痩せていき、顔の輪郭が変わって老けた印象になるでしょう。
インプラントは天然歯に近い見た目を再現でき、顎の骨を維持できるため顔の輪郭も保たれます。
若々しい口元を長く保ちたい方には、インプラントが適しているでしょう。
費用と保険が使えるかの違い
総入れ歯は保険適用の治療が選択でき、3割負担で作製できます。
保険適用の総入れ歯の場合、費用は片顎で5,000〜10,000円程度、上下両方でも20,000円程度です。
ただし、使える素材や設計に制限があります。
一方、インプラント治療は原則として保険適用外の自費診療となります。
全部の歯をインプラントにする場合、治療法や本数によって異なりますが、200~1400万円程度の費用が必要です。
費用負担は大きいものの、噛む力や審美性、耐久性など、総合的な満足度はインプラントのほうが高い傾向があります。
全部の歯をインプラントにするための治療法

全部の歯をインプラントにする方法は、大きく分けて3つあります。
それぞれの特徴や適応、費用について詳しく解説します。
総インプラント:1本ずつ埋入する
総インプラントとは、失った歯1本1本に対してインプラントを埋め込む治療法です。
すべてのインプラントが独立しているため、1本に問題が起きても他のインプラントに影響しにくいというメリットがあります。
ただし、埋め込むインプラントの本数が多いため、手術の時間や回数、費用が増え、体への負担も大きくなります。
オールオン4・オールオン6:少ない本数ですべての歯を支える
オールオン4は、片顎に4本のインプラントを埋め込み、その上に12本分の人工歯を固定する治療法です。
オールオン6は6本のインプラントを使用します。
インプラントを斜めに埋め込むことで、骨が薄い部分を避けて、骨が厚く残っている部分を活用します。
そのため、骨造成手術が不要になるケースが多いです。
また、手術当日に仮歯を装着できるため、歯がない期間がほとんどありません。
それぞれの違いとして、噛む力が強い方や骨の状態によりますが、一般的にインプラントを多く使うオールオン6のほうが安定性を高められます。
インプラントオーバーデンチャー:入れ歯と組み合わせる
インプラントオーバーデンチャーは、2〜4本のインプラントを埋め込み、その上に取り外し可能な入れ歯を装着する治療法です。
インプラントが入れ歯の固定源となるため、通常の総入れ歯よりも安定します。
入れ歯は磁石やボタン式の装置でインプラントに固定されるため、簡単に着脱できます。
毎日取り外して洗浄できるため、清掃性が高く、口内を清潔に保ちやすいでしょう。
また、使用するインプラントの本数が少ないため、オールオン4よりもさらに費用を抑えられます。
ただし取り外し式のため、完全固定式のオールオン4と比べると、噛む力や安定性はやや劣ります。
全部の歯をインプラントにする費用

全部の歯をインプラントにする費用は、選択する治療法によって大きく異なります。
ここでは、3つの治療法それぞれの費用目安を解説します。
総インプラントで治療する場合の費用
総インプラントとは、失った歯1本1本にインプラントを埋め込む治療法です。
インプラント1本あたりの費用相場は、35〜50万円程度になります。
例えば、上顎の歯14本すべてを失っている場合、14本のインプラントが必要になります。
単純計算で490〜700万円、上下両方では980〜1,400万円以上の費用がかかる計算です。
オールオン4・オールオン6で治療する場合の費用
オールオン4の費用相場は、片顎で200〜300万円程度です。
上下両顎の治療を行う場合、400〜600万円程度が目安となるでしょう。
オールオン6の場合は、使用するインプラントの本数が増えるため、片顎で250〜350万円程度、上下で500〜700万円程度が相場です。
この費用には、CT撮影などの検査費用、インプラント本体(4本または6本)の費用、手術費用、人工歯(12本分)の費用、仮歯の費用が含まれることが一般的です。
使用する人工歯の素材によっても費用は変わります。
インプラントオーバーデンチャーで治療する場合の費用
インプラントオーバーデンチャーの費用相場は、片顎で70〜300万円程度です。
上下両顎の場合は、210〜500万円程度が目安となるでしょう。
費用には、インプラント本体(2〜4本)の費用、手術費用、アタッチメント(固定装置)の費用、オーバーデンチャー(特殊な入れ歯)の作製費用が含まれます。
使用するインプラントの本数が少ないため、オールオン4よりも費用を抑えられます。
ただし、入れ歯部分の調整や修理が必要になった場合、追加費用が発生することがあります。
費用についての注意点(保険適用外と医療費控除)
インプラント治療は原則として保険適用外の自費診療であるため、治療費は全額自己負担となり、歯科医院によって費用設定も異なります。
しかし、インプラント治療は治療目的であれば、医療費控除の対象になります。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告をすることで所得税の一部が還付される制度です。
治療費が高額になる場合、医療費控除を利用することで実質的な負担を軽減できます。
さらに、多くの歯科医院ではデンタルローンやクレジットカードの分割払いに対応しています。
一度に大きな金額を支払うことが難しい場合は、分割払いの利用も検討してみるといいでしょう。
全部の歯をインプラントにする治療期間の目安

全部の歯をインプラントにする治療にかかる期間は、治療法や口内の状態によって異なります。
一般的な目安として、3ヶ月〜1年程度を見込んでおくとよいでしょう。
なかでも時間がかかるのは、インプラントと骨がしっかり結合するまでの3〜6ヶ月程度です。
治療前に歯周病の治療や虫歯の処置が必要な場合は、その期間も加わります。
全部の歯をインプラントにする治療の流れ

全部の歯をインプラントにする治療の一般的な流れは以下のとおりです。
- カウンセリングと精密検査
- 治療計画の立案と説明
- 必要に応じて事前治療
- インプラント埋入手術
- 治癒期間(3〜6ヶ月程度)
- 最終的な人工歯の装着
まず、カウンセリングとCT撮影などの精密検査を行い、口内の状態を詳しく把握します。
その結果をもとに治療計画を立案し、費用の見積もりを含めて詳しい説明を受けます。
虫歯や歯周病がある場合は先に治療を行い、その後、麻酔をして顎の骨にインプラントを埋め込む手術を実施。
インプラントと骨が結合するまで待ち、その後、最終的な人工歯を装着して噛み合わせを調整します。
まとめ
今回ご紹介したように、全部の歯をインプラントにする治療法にはさまざまな方法があります。
それぞれの特徴を把握できても、なかなか自分で選べない場合もあるでしょう。
静岡石田インプラントセンターでは、CTなどの高度な設備による精密な診断はもちろん、豊富な実績から得た知見と技術で、一人ひとりに適した治療計画をご提案します。
「長年入れ歯で悩んできた」「自分の歯の感覚で、もう一度しっかり噛みしめたい」など、インプラント治療に関する不安や疑問があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
