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角度を変えたインプラント治療

2021年3月24日

 

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

前歯部の欠損に対するインプラント希望で来院。
CT撮影と口腔内スキャナーで治療計画を立案することになりました。

 

前歯は過去に、根尖病巣の拡大により保存不可となり抜歯を行っています。

 

 

対象部位は2本。21と22(左上前歯2本)
矢印の部分がインプラントを埋入する角度となります。
21と22で角度が異なるのがわかると思います。

 

実は最初の設計はこのような形

 

 

矢印の部分、インプラントの角度を同じにしています。
同じにすると22が骨から外れてきてしまいます。

 

なぜこのようなことが起きてしまうのかというと、骨の幅が21と22で異なるためとなります。
22の骨幅が21に比べて明らかに狭くなっているのです。

 

21と同じ角度で埋入してしまうと、22は骨に入らないため骨造成などの骨を厚くするための処置が必要になってきます。

 

ここで一つ考えるべきことがあります。
このように埋入角度を変えて行うことが良いのか、埋入角度を同じにするため骨造成をした方がいいのか。

 

結論からいうと、時間と費用が許すのであれば骨造成をして骨を作り、骨幅を確保。そして埋入角度を揃えた方がいいと思います。

 

埋入角度というのは、最終的に被せ物が入り咬合が付与されることを考えて埋入します。

 

よりインプラントに負担がかからないよう、また被せ物に異常な力が加わらないようにするためには、適切な角度というものがあります。

 

インプラント治療には、「補綴主導型」と「外科主導型」という考え方があります。

 

まさに、1枚目の写真のような骨の状態に合わせてインプラントを入れる角度を変更するのは「外科主導型」のインプラント治療。

 

2枚目のような角度を揃えて被せ物を考えて設計することを「補綴主導型」といいます。

 

出来るだけ、補綴主導型のインプラント治療が現代のインプラント治療においては推奨されています。

 

しかし、補綴主導型を意識すると今回のようにどうしても骨が必要になってきます。

 

骨造成は期間や、費用がまたかかってきますので患者さんとしっかりと相談して行う必要があります。

 

外科主導型が絶対的にダメというわけではなく、埋入角度を変更しても最終的な被せ物の位置は隣と合わせて適切に作ることももちろん可能です。

 

ただ角度が異なるため、脱離や緩みやすかったり被せ物が欠けやすくなることもあります。

 

CTなどで詳細に分かりますので、自分のインプラントが補綴主導型で作成できるのか、外科主導型になるのかをしっかりと歯科医師と相談し理解するようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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