ブログ
インプラントの位置は移動するのか
2022年7月13日
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
昔行ったインプラント部位の状態を見てほしいと来院された患者様。
以前他院で行っているインプラントが少し動いたのか審美的に悪くなったので確認してほしいとのこと。
今のかかりつけの歯科さんでは難しいとのことでした。
左上と前歯にインプラントが埋入されており、今回気になるというのが前歯のインプラント。
口腔内では確かに1本だけ前突してしまい飛び出ている状態。
治療直後はこんなことはなく、並び的にも問題なかった様子。
段々と移動したのか、最近になり顕著になってきたとのこと。
このレントゲンだけだとわからないので、CTを撮影して骨レベルをチェックすることに。
インプラント体自体は骨に入っているが、唇側の骨がほとんどない状態でした。
上の前歯部の骨は非常に薄くなりやすく、吸収しやすいのが特徴。
特に、唇側の骨は下顎の突き上げもあることから吸収が顕著に出やすい。
そのため、前歯のインプラントを埋入する際は唇側の骨を十分に残した状態で埋入しなければ骨吸収が起こり、審美的に悪くなる可能性があります。
今回、おそらく骨の幅に対して太いインプラントが入っていたため唇側の骨が吸収してしまい下顎からの突き上げで少しフレアーしたか。
一般的にインプラントが移動することはほぼありませんが・・・原因として他に考えられなく。
治療計画としては、このインプラントは抜去してしまうと骨が大きく欠損して陥没するリスクもあることから粘膜下にスリープ。
前歯部欠損に対してはブリッジによる審美回復という流れとなりました。
やはりインプラント治療はポジションが何よりも大切であると感じたケースでした。
コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
→ https://ameblo.jp/kojima-dental