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過去に埋められているインプラントの活用②

2020年4月7日

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。

 

 

先日ブログで「過去に埋められているインプラントの活用」ということでオペを予定していた患者さんのオペが終了しました。

 

 

上が2本のみ残存しており、現在義歯を使用中。
極度の嘔吐反射があり、義歯の設計がかなり小さくせざる得ない状態であり普段は安定剤を使用しなんとか使用している状態。

 

詳しくは以前の記事を参照してください。

 

 

作成したサージカルガイドを合わせ、適合を確認。ガイド固定のピンを打つ骨の厚さがありませんでしたが十分粘膜支持で安定している状態。

 

オペ中にズレないように、アシスタントに入ってくれた中村先生にしっかりと保持してもらいオペ開始。

 

 

オペ終了後の口腔内写真。

 

 

 

今まで口腔内からは過去に行っていたインプラントの場所が特定できませんでしたが、CTと口腔内スキャナーの情報からピンポイントで特定。

 

ティッシュパンチだけの侵襲で過去のインプラントのキャップを高さのあるものに変更できました。
しかし、思ってた以上に後ろに埋入されていたな。

 

 

改めて、このガイドの適合の良さとCTとの再現性の高さに驚きます。

 

この再現性の確実性が、切開なしのインプラントが可能としています。

 

新たに埋入したインプラントも予定通りの位置です。

 

 

理想的には、最終的な義歯がくる真下、いわゆる顎提の頂上から入れたいのですが骨がなく、骨造成も適応できないため断念。

 

インプラント治療には、考え方が2種類あって、
「外科主導型」と「補綴主導型」

 

 

今は、「補綴主導型」が推奨されています。

 

それは、最終的に噛む力や咬合力に合わせてできるだけ本来の歯根と同じように負荷がかかるようにした方が
インプラントの予後が良いというデータから来ています。

 

しかし、骨がそこにしっかりあることが条件。
今回の場合は、上顎洞炎があり骨が極端に薄くなっている症例。骨造成もできない状態でした。

 

本来は、上顎洞炎の治療をしっかりやってもらい完全治癒した状態で骨造成してインプラントが望ましいですが、上顎洞炎の治療が終わらず、現状の義歯で明らかに日常のQOLが下がってしまっている状態でした。

 

患者さんの強い要望もあり、最終義歯の設計を説明した上で外科主導でインプラントを設計しました。

 

いずれ、上顎洞炎が改善されて落ち着いてきたら、改めて骨造成とインプラントを埋入して行きたいと考えて話しています。

 

 

インプラント治療も、患者さんの状態や希望に合わせた設計と計画が大切となります。

 

 

 

 

 

 

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