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歯周病とインプラント治療

2024年3月8日

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
歯の喪失の原因として最も多いのが、歯周疾患による歯の喪失となっています。
 
日々の臨床においてもやはり保存困難となる場合は歯周病であるとが多い傾向があります。
 
歯周病に罹患してしまうことで、特に残存歯数が少ない場合は義歯の維持歯として十分に機能を果たせないこともあり、より歯周病が進行してしまうため、顎骨に支持されるインプラントは多くの恩恵があるように思われますが、やっぱり歯周病の細菌管理が悪いと、インプラント周囲炎になってしまったりロストの最大原因となってしまいます。
 
さらに歯周病で抜歯した部位にインプラントを計画しようとすると骨量や軟組織が不足していることがほとんど。さらに残存している歯の移動が起きていたり、不正咬合になっていたりなど、局所的に治してもすぐダメになってしまいそうということで、かなり治療が煩雑化されます。
 

 
インプラント治療の前処置としては十分な歯周病治療が必須で、口腔内から歯周病細菌を可能な限り減らしておく必要があります。
 
抜歯するべき歯は抜歯して、移動してしまった歯は矯正で本来の位置や咬合関係に戻す。そしてインプラント治療を行う。
 
歯周病で歯を失ってインプラント治療を行う場合は
 
1.歯周病治療
 
2.矯正による歯の移動、噛み合わせの改善
 
3.インプラント治療
 
4.咬合付与
 
5.最終補綴
 
このようなステップをざっくりですが踏むべきです。
 
インプラントだけ行い、そこだけで咬んでいたらインプラントは壊れます。要するに歯周病患者さんで、インプラント治療を希望される場合は全顎的な治療がマストになってくるのですね。
 
そうしなければ永続性は保てませんし、定期検診に来ていれば大丈夫でしょ?と言われる方もいますが、たった一回のケアで全ては守れません。前提として正常な状態があってこそになります。
 
歯周病の方はインプラントする際は、その点をしっかり考えるようにしましょう。
 

 

コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
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