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インプラントの埋入深度を考える

2023年12月6日

こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
 
インプラント治療を行う上で考慮すべきことはいくつかありますが、近年では最終的な被せ物の形や清掃性のしやすさ、管理のしやすさからインプラントの埋入位置を決定する方針が良いと考えられています。
 
インプラントを長期的に保存するためには、清掃しやすい被せ物や管理しやすい状態になっているというのがとても重要となります。
 
では清掃しやすい位置や管理しやすいポジションに埋入するというのはどういうことでしょうか。
 
いくつかポイントがあります。
 
– 隣接する歯に沿って埋入位置を決める
– 噛み合わせがあるところに埋入する
– 埋入深度を隣接する歯槽骨の高さに合わせる
 
様々なポイントがありますが、特に大切なのは埋入深度となっていきます。
 
埋入深度とはインプラントの埋入する深さのこと。
 
インプラントの土台となるフィクスチャー部分はスレッドも全て骨内に入ることが必要なのですが、全て埋めるために深く埋入してしまうことがあります。
 
一見インプラントのフィクスチャーが全て骨に覆われて良いと思いますが、場合によっては立ち上がりがかなり低い位置からとなるため被せ物がすごく長くなってしまったりすることもあります。
 
できるだけ、両隣接している歯の歯槽骨のレベルと同じレベルにインプラントを埋入することが大事なのですが、インプラントが対象となる部位は感染により抜歯していることが多く、感染により骨が吸収してしまっていることがほとんど。
 
そのため、同じレベルに入れたくてもすでに骨のレベルがインプラントの位置だけ下がっているということも当然あります。
 
そのような場合に、同じレベルに埋入しようとするとフィクスチャーのスレッド部分が露出します。
 
そこで骨造成を行います。
 
骨造成をすればそこに骨ができるのですが、どうしても治癒期間が5−6ヶ月かかります。
 
深めに埋入し全て骨に入れれば2−3ヶ月で被せ物に移行できるのですが、骨造成を行うと治癒期間が長引きますので治療期間がおのずと延長されます。
 
しかし、僅か数ヶ月で長期的な管理がとても楽になったり長期的に口腔内で安定することができます。
 
骨造成を行うと期間と費用がプラスされますがそれを上回るメリットの方が多いと感じます。
 

 
神経までの距離はあるため、フィクスチャーを全て埋めるために深く埋入しても良いのですが、被せ物のなどの清掃性を考慮してできるだけ骨レベルを揃えたところで埋入。そして骨造成を行いました。
 
インプラント治療もできるだけ長期的な安定性や、被せ物から考える設計が必要となります。
 
インプラント治療についてお悩みの方はご連絡ください。
 

 

コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
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