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インプラント部の緩み
2023年12月23日
こんにちは、静岡市駿河区にある歯科医院、小嶋デンタルクリニックです。
インプラントの歯が動いている!
心配になりますよね。歯科医師サイドであれば自分で入れたインプラントの状態はほとんど覚えているためそこまで心配になることはないのですが、患者さんとしてはヒヤッとしますよね。
インプラントの歯が動く場合は2つ考えられます。
– インプラントの本体(フィクスチャー)と被せ物を連結しているスクリューの緩み
– インプラントの本体(フィクスチャー)の動揺
患者さん自身で判別するのはとても簡単です。
インプラントの本体が動揺している場合のほとんどは歯肉が腫脹し痛みを伴います。
噛むと痛かったり、それ以上に何度も腫脹と消失を繰り返している場合。
このほとんどがインプラント周囲炎に罹患しているため起こっている状態です。
もう一つが連結しているスクリューの緩み。
インプラントの本体と被せ物を連結する方法は2つ存在します。
スクリュー固定とセメント固定。
セメント固定は被せ物をインプラントの土台にセメントを用いて固定します。
一方スクリュー固定はスクリューを用いて固定します。
現在のインプラント治療においては、セメントを使用しないスクリュー固定がスタンダードとなっています。このスクリューが緩むことで被せ物がカタカタ動揺してきます。
スクリューにも留めるトルクの強さが存在します。弱く留めていれば噛む力に対応できずに緩んできますし、ズレてスクリューが留まっているといくらトルクをかけてもすぐ緩みます。
もう一つ判断するポイントとして、インプラント補綴を行ったのち1年以上経過している場合、スクリュー固定が自然に緩むことは比較的少ない傾向です。
1年以上経過している場合は、もうその方の咬合力に、ある程度適正なトルク値で留められていると判断できるため経年的に緩むということも最近考えにくいのではないかと言われています。
よって、スクリューが緩む時期というのは意外とインプラントの補綴物が入って1年未満に起こることがほとんどなのです。
一方、1年以降に動いてきている場合はインプラント周囲炎を疑った方が良いかもしれません。
細菌感染が起こり、歯槽骨の吸収が起こったことによりインプラントが動揺している可能性もあります。
インプラント部に不安のある方や気になる方はご連絡ください。
コジデン院長ブログ(様々なことをゆる〜く書いています)
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