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インプラントをしていてもMRI検査はできる?注意したいポイントと事前準備
2026年1月26日

「インプラントをしているとMRIができないのでは」と心配になる方もいるかもしれません。
インプラントには金属が使われているため、磁場を発生させるMRIとの相性や安全性が気になる方もいるでしょう。
実際はインプラントをしていてもほとんどの場合はMRIが受けられます。
どのようなインプラントの種類なら受けられるのか、その理由は、トラブルがまったくないのかなどについて知っておくと、MRI検査を受ける際に迷いづらくなるでしょう。
この記事では、インプラントをしたままMRIを受けられるのか、難しい場合はあるのかなどについて紹介します。
インプラントがMRIにどのような影響があるのか気になる方は参考にしてください。
インプラントをしていてもMRIは受けられる?

インプラントが入っているとMRIが使えるか心配になるかもしれません。
ここでは、歯にインプラントを入れている方がMRIを受けられるかどうかについて紹介します。
インプラントをしたままMRIは基本的にOK
通常、歯にインプラントを装着していてもそのままMRI検査を受けられることがほとんどです。
インプラントに使われる金属は、MRIで発生する磁場の影響を受けづらい素材が主流になっており、体内で動く、外れる、強く発熱するといった重大な問題が起こりづらくなっています。
過去には金属の種類によって制限が出るケースもありましたが、近年の製品は安全性を配慮した設計となっていることが一般的です。
このため、基本的には装着したままMRIに対応できます。
「MRIはダメ」と思われる理由
「インプラントがあるとMRIが受けられない」という説は、MRIが強い磁場を使う検査である点が関係していると考えられます。
実際には前述の通り、近年の歯科用インプラントは磁場に反応しづらい素材で作られているため、危険性は低いといえるでしょう。
ただしMRIの性質として、金属が近くにあると撮影画像に乱れが生じる可能性があるため、インプラントを使用している方の顎周囲を撮影する際にノイズが出る場合があります。
この点が「検査そのものができない」と誤って伝わりやすくなっているのでしょう。
多くのインプラントはチタン製のため問題なし
現在広く使われているインプラントは、チタンやチタン合金が主体になっており、磁場に反応しづらい性質を持っています。
そのため、磁場が発生するMRIへの適合性も高く、過剰に心配する必要はありません。
チタンは歯科分野だけではなく、人工骨や心臓のペースメーカー、心臓弁などほかの医療分野でも利用されている金属で、MRI検査の場面でも制限が生じづらい素材です。
歯科用のインプラントも同様で、MRI検査でインプラントが動いたり引き寄せられたりする危険はありません。
MRIで問題ない素材
MRIで使用可能とされているインプラントの素材は磁力に反応しづらい「非磁性金属」の性質を持つタイプです。
具体的には以下のような種類があります。
- チタン
- チタン合金
- ジルコニア
いずれも磁力に反応しづらく、MRIとの相性がよい特徴があります。
なお、ジルコニアは金属ではなくセラミックに分類され、磁場による影響を受けません。
「自分のインプラントは大丈夫だろうか」と迷った時には、インプラント手術をした歯科医院に使用した素材を問い合わせてみるとよいでしょう。
インプラントをしたままMRIができないパターン

多くの場合、インプラントを使用していてもMRI検査が受けられますが、中には例外もあります。
該当するインプラントを使用している場合はリスクが発生するため、MRI以外の検査を選択しなくてはいけません。
ここでは、MRIができないインプラントの種類について紹介します。
インプラントオーバーデンチャーを使用している
インプラントオーバーデンチャーを使用している場合、MRI検査を断られる可能性があります。
インプラントオーバーデンチャーとは、取り外しできる入れ歯の固定に磁石を使った治療法です。
使われている磁石が磁場の影響を受ける可能性があるため、MRIができない場合があります。
ただし、インプラントオーバーデンチャーの中には磁石を使っていないタイプもあるため、事前に歯科医院で確認し、MRI検査をする科の医師に伝えるとよいでしょう。
古いインプラントを使用している
古いタイプのインプラントを使用している場合、MRI検査が受けられないケースがあります。
古いタイプのインプラントは、磁力に反応する「磁性金属」が使われている可能性があるためです。
例えば、20年以上前のインプラントには「コバルトクロム」や「ステンレス鋼」といった磁性金属が使われていました。
その頃にインプラントを埋入し、現在も使い続けている方は、MRIで悪影響が出る恐れがあります。
MRIの検査前に必ずインプラントの使用と手術した時期を申告し、医師の判断を仰ぎましょう。
素材不明のインプラントを使用している
素材が不明のインプラントを使用している場合、MRIが可能かどうかの判断は難しくなります。
磁場に対してどのように反応する金属か分からなければ、検査の安全性を確保しづらくなるためです。
事前に素材を確認できない場合には、MRI以外の検査方法が使われる可能性も考慮しておきましょう。
MRIでノイズ(画像の乱れ)が出る可能性に注意

MRIに対応しているインプラントを使用していても、検査部位や金属の位置によってはノイズ(画像の乱れ)が生じるケースがあります。
ここでは、ノイズが出るケースやインプラント以外でも注意したいポイントについて紹介します。
インプラントの位置によってはノイズが出る
インプラントを埋入している位置によっては、MRI画像に乱れが出る場合があります。
磁場と金属の組み合わせによって画像の一部が歪んでしまう現象が生じるためです。
特に、インプラントがある周囲を詳細に撮影する場面では影響が出ることがあります。
検査自体が禁止されるわけではありませんが、ノイズが出た画像の読み取りには工夫が必要になったり、精度が落ちると感じたりする可能性もあるでしょう。
しかし検査技師がインプラントの影響を抑え、ノイズが出づらい撮影設定にできることも多いです。
そのため、事前にインプラント使用の申告は欠かせません。
MRI検査前の診察やヒアリングの際に質問されることもありますが、自己申告も意識して、必ず伝えておくようにしましょう。
詰め物や義歯、ブリッジなどにも注意
インプラント以外でもMRI画像に乱れが生じる可能性があります。
詰め物や義歯、ブリッジなどに金属が使われていると、磁場との影響で周辺にノイズが出やすくなるためです。
義歯やブリッジが取り外しできる構造であれば、MRI検査前に外すように求められることもあるでしょう。
インプラントだけではなく、義歯やブリッジを使用している方も、事前に医師へ申告しておくことをおすすめします。
インプラント治療後にMRIをする際に準備しておきたいこと

インプラントが入っていてもMRIは受けられる場合が多いですが、検査を心配しすぎずに進めるためには事前準備が欠かせません。
ここでは、インプラント治療後にMRIをする際、事前に準備しておきたいことについて紹介します。
インプラントの情報を調べておく
MRI検査を予定している場合は、自分が使用しているインプラントの情報を把握しておきましょう。
具体的には以下のような情報が役立ちます。
- インプラントの素材、メーカー
- インプラントを入れた位置
- 手術をした歯科医院
- 治療した時期 など
素材やメーカー、位置が分かればMRI検査をする医療機関側がチェックしやすくなります。
ノイズの可能性についても予想できるようになるため、検査結果の精密性が高められるでしょう。
また、もしインプラントについて医療機関側が疑問を持つことがあっても、手術した歯科医院が分かれば問い合わせができるため、解決しやすくなります。
インプラントについて申告する
MRI検査を受ける際は、インプラントを装着していることを必ず申告してください。
申告があれば検査する医療機関側が素材の性質や位置を把握し、適切な撮影条件を調整しやすくなります。
また、前述の通り、インプラントに使われている素材によってはMRIができないため、安全確認のためにも申告は大切です。
詰め物や被せ物などについても申告する
インプラントだけではなく、詰め物や被せ物などの金属も検査前に申告してください。
中にはMRI検査ができない磁性金属が使われていたり、ノイズを避けるために撮影設定の調整が必要だったりするタイプがあるためです。
事前に申告があれば検査側が影響を見越して撮影方法を検討でき、スムーズに検査を進められるようになります。
こんな時はどうすればいい?インプラントについての疑問

インプラント治療後にMRIを受ける場面では、状況によってさまざまな疑問を持つことがあるかもしれません。
ここでは、インプラントの治療後にMRIを受ける際や、そのほかのシーンでよくある疑問について紹介します。
インプラントが理由でMRI検査を断られたら?
インプラントの使用が理由でMRI検査を断られたら、まずはインプラント手術をした歯科医師に相談しましょう。
歯科医師がインプラントの素材の種類や製品の年代を明らかにすればMRIとの相性が判断しやすくなり、検査技師も撮影条件を検討できます。
また、歯科医師に依頼して説明書類や素材情報の証明書を準備してもらう方法もおすすめです。
MRIの再検査について相談する際に歯科医師が用意した証明書を提示できれば、話し合いがスムーズになる可能性が高くなるでしょう。
このほか、「事前に歯科医院で上部構造を外しておく」「検査技師にチタン製であることを申告する」などの方法もあります。
MRI中にインプラントに違和感が出たら?
もしMRI中にインプラント部分に痛みや熱、違和感などを感じた際は、すぐに検査を止めてもらってください。
無理に検査を続けると不快感が強くなったり、思わぬトラブルが起こる可能性があります。
安全のためにも何らかの異常を感じた際は速やかに検査技師へ伝え、MRI検査を中断しましょう。
CT検査をしても大丈夫?
インプラント装着後にCT検査を受けても問題ありません。
CTはX線を使う医療機器で磁場を発生させない仕組みになっており、インプラントについて心配する必要がないためです。
ただし、インプラントではありませんが、ペースメーカーや除細動器を使っている方は申告が必要になります。
空港の保安検査は通過できる?
空港の保安検査の際、一般的なチタンなどの非磁性金属を使ったインプラントであれば、金属探知機が反応することはありません。
万が一反応したとしてもわずかな反応であり、「歯科インプラントをしている」と説明すれば特別な対応を求められる可能性は低いでしょう。
心配な方は歯科医院で証明書を作成してもらい、保安検査で指摘された際に提示するのもよい方法です。
まとめ
インプラントを使用していてもMRI検査を受けられますが、使用している素材によってはその限りではありません。
問題なくMRIが受けられるのは、最近のインプラントの主流であるチタンやチタン合金、ジルコニアなどの「非磁性金属」です。
古いインプラントの場合、磁場に反応するほかの素材が使われている可能性があるため注意しましょう。
MRI検査前には医療機関側が画像のノイズに対応したり、万が一のトラブルに備えたりするため、患者様がインプラントを使用している事実を申告することも大切です。
先にインプラントの素材や埋入位置などの情報をまとめ、検査をする医療機関側に渡せるようにしておくのもよいでしょう。
静岡石田インプラントセンターでは、問題なくMRIを受けられるジルコニアなどを使ったインプラント治療が可能です。
MRI検査の際に必要な素材、埋入位置などの詳細情報もお問い合わせいただけますので、検査前にはお気軽にご連絡ください。
