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インプラントの老後のデメリットは?高齢になったとき後悔しないためのポイント
2026年1月27日

「インプラントは老後が悲惨」という話を耳にしたことはありませんか?
インプラントは失った歯の機能を回復できる優れた治療法ですが、高齢期に特有のリスクや注意すべき点があることも事実です。
加齢による身体の変化や生活環境の変化が、インプラントの管理に影響を与える可能性があります。
この記事では、老後に起こりうるインプラントのデメリットやリスクを正しく理解し、将来後悔しないための対策について解説します。
老後は悲惨って本当?インプラントのデメリットとリスク

インプラント治療は多くのメリットがある一方で、高齢になると特有のリスクが生じることがあります。
「老後が悲惨なのでは?」と疑問を持たれる背景には、加齢による身体的な変化やライフスタイルの変化が関係しています。
身体的な変化でメンテナンスが難しくなる
年齢を重ねると、手指の細かい動作が難しくなったり、視力が低下したりすることがあります。
そのため、若いときと同じように丁寧な歯磨きやフロスなどのセルフケアを続けることが難しくなる場合があります。
インプラントは天然歯と同じように日々のケアが必要です。
磨き残しが増えると、インプラント周りに汚れがたまりやすくなり、インプラント周囲炎のリスクが高まります。
また、足腰が弱くなると歯科医院への通院自体が負担になり、メンテナンスの継続が難しくなる可能性があります。
介護や認知症になると管理が困難になる
将来的に介護が必要な状態になったり、認知症を発症したりした場合、インプラントの管理が課題となります。
認知症が進行すると、口腔ケアの必要性を理解できなくなったり、歯磨きを嫌がったりすることがあります。
介護施設のスタッフがインプラント特有のケア方法を理解していないこともあり、適切な管理が難しくなる可能性があるのです。
自分でケアができなくなった際のサポート体制を、事前に考えておくことが大切です。
インプラント周囲炎のリスクが高まる
インプラント周囲炎は、インプラントの周りの組織に炎症が起こる病気です。
インプラントには天然歯と異なり、歯根膜という組織がないため、細菌感染が起こると炎症が骨に広がりやすい特徴があります。
高齢になると免疫力が低下するため、感染症にかかりやすくなります。
糖尿病などの持病がある場合は、さらにリスクが高まるでしょう。
インプラント周囲炎が進行すると、インプラントを支える骨が溶けてしまい、抜け落ちる恐れがあります。
再治療の身体的・経済的負担が大きくなる
インプラントが破損したり、周囲炎が進行したりした場合、再治療が必要になることがあります。
しかし、高齢になってからの再治療には課題があります。
まず、外科手術に耐える体力が低下している可能性があることです。
持病がある場合は、手術自体が難しいと判断されることもあるでしょう。
また、加齢により骨の再生能力が低下しているため、新たにインプラントを埋め込むことが難しくなる場合があります。
経済的な面でも、インプラントは費用が高額になる傾向にあるため、負担に感じるかもしれません。
外科手術に耐える体力が必要になる
インプラント治療は外科手術を伴うため、ある程度の体力が必要です。
高齢になると、手術後の回復に時間がかかったり、術後の痛みや腫れが長引いたりする傾向があります。
また、高血圧や糖尿病、骨粗しょう症などの持病がある場合、手術のリスクが高まることがあります。
服用している薬によっては、手術前に調整が必要になる場合もあるでしょう。
高齢期にインプラント治療を検討する際は、現在の健康状態だけでなく、将来的な体力の変化も想定して判断することが大切です。
骨の量が少なく治療できない可能性がある
インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込む治療法であるため、十分な骨の量と密度が必要です。
加齢により骨密度は低下し、とくに女性は閉経後に骨密度が急激に低下する傾向があります。
また、長年にわたる歯周病や、歯を失ってから時間が経過している場合、骨が痩せてしまっていることも少なくありません。
骨の量が不足している場合は、骨造成という骨を増やす処置が必要になります。
インプラント治療によって老後に得られるメリット

ここまでデメリットやリスクをお伝えしてきましたが、インプラントには老後の生活の質を向上させるメリットも数多くあります。
自分の歯に近い感覚で食事を楽しめる
インプラントは顎の骨にしっかりと固定されるため、天然歯に近い噛む力の回復を目指せます。
しっかり噛めることで、硬い食べ物や繊維質の野菜なども問題なく食べやすくなります。
食事の選択肢が広がることで、栄養バランスの良い食生活にもつながるでしょう。
また、食べ物の温度や食感をダイレクトに感じられるため、食事を楽しむことができます。
会話がしやすくなり人との交流を楽しめる
入れ歯の場合、装着時にずれたり外れそうになったりする不安から、人前で話すことをためらう方もいます。
また、発音がしにくくなることもあるでしょう。
その点、インプラントは固定式のため会話中にずれたり外れたりする心配がありません。
舌も自由に動かせるため、発音もスムーズです。
口元を気にせず自然な表情で笑ったり話したりできることで、友人や家族とのコミュニケーションがより楽しくなる効果も期待できます。
見た目を若々しく保ちやすい
歯を失うと、その部分の骨が徐々に痩せていき、顔の輪郭が変わったり、口元がくぼんだりすることがあります。
それにより、実年齢よりも老けて見える原因となることがあるのです。
インプラントは骨に直接固定されるため、噛む力が骨に伝わり、骨が痩せるのを抑える効果が期待できます。
また、インプラントの上に取り付ける人工歯は、自然な色や形に作製できるため、見た目も美しく仕上がります。
しっかり噛むことで認知症のリスク軽減が期待できる
実は、残っている歯の数が少ないほど、認知症のリスクが高まるという報告があります。
一方で、歯を失っていてもインプラントなどでしっかりと噛める状態にしていれば、認知症のリスクに差がなかったという報告もあります。
認知症の予防という観点からも、インプラント治療には意義があると言えるでしょう。
周りの健康な歯を守れる
ブリッジの場合、失った歯の両隣にある健康な歯を削って土台にする必要があります。
部分入れ歯の場合も、金属のバネを健康な歯にかけるため、その歯に負担がかかります。
インプラントは、失った部分の顎の骨に直接人工歯根を埋め込むため、周りの歯を削ったり、バネをかけたりする必要がありません。
誤嚥性肺炎のリスクを軽減できる可能性がある
誤嚥性肺炎は、食べ物や唾液が誤って気管に入り込み、それに含まれる細菌が肺で炎症を起こす病気です。
高齢者に多く発症し、命に関わることもあります。
インプラントでしっかり噛めることで、飲み込む力(嚥下機能)を維持しやすくなります。
また、インプラントは入れ歯に比べて衛生的に管理しやすいため、口内の細菌数を抑えることができるでしょう。
インプラントと入れ歯、老後はどちらが良い?

インプラントのデメリットとメリットを理解したうえで、入れ歯との比較も判断材料となります。
機能性(噛む力・会話)の比較
噛む力については、インプラントが天然歯の約80〜90%の力を回復できるのに対し、入れ歯は約20〜30%程度にとどまります。
硬い食べ物や繊維質の野菜をしっかり噛めるかどうかは、日々の食生活に影響を与えます。
会話のしやすさについては、インプラントは固定式のため、話しているときにずれたり外れたりする心配がありません。
入れ歯では、会話中に動いてしまうことがあり、発音にも影響を与える場合があります。
装着感については、インプラントは違和感がほとんどない一方、入れ歯は口の天井部分を覆うため、食べ物の温度や味を感じにくくなることがあります。
管理のしやすさ・メンテナンスの比較
日常のケアについては、インプラントは天然歯と同じように歯ブラシとフロスでケアします。
取り外す必要がないため、手先の細かい作業が苦手な方でも比較的管理しやすいです。
入れ歯は毎日取り外して洗浄する必要があり、細かい部分の汚れを落とさなければなりません。
定期メンテナンスについては、インプラントは3〜4ヶ月に一度程度の定期検診が推奨されます。
入れ歯も調整や修理のため、定期的な通院が必要です。
また、介護が必要になった場合、インプラントは固定式のため介護者が取り外して清掃する必要はありませんが、特有のケア方法を介護者が理解している必要があります。
費用・耐久性の比較
初期費用については、インプラントは1本あたり35〜50万円程度と高額です。
入れ歯は保険適用の場合、5,000円〜1万円程度で作製できます。
耐久性については、インプラントは適切なケアで10年以上、長ければ20年以上使用できる場合もあります。
入れ歯の寿命は5〜7年程度とされ、定期的な作り直しが必要です。
インプラントは初期費用が高額ですが、作り直しの費用がかからないため、トータルコストで見ると入れ歯と差がないこともあります。
インプラント治療は何歳まで受けられる?

「高齢だからインプラントは無理」と諦める必要はありません。
インプラント治療に決められた年齢制限はなく、年齢そのものよりも、健康状態や骨の状態が重要な判断基準となります。
実際に、80代や90代でインプラント治療を受けられる方もいます。
重要なのは、手術に耐えられる体力があるか、顎の骨の状態は良好か、術後のメンテナンスが継続できるかという点です。
全身の健康状態については、糖尿病、高血圧、心臓病、骨粗しょう症などの持病がある場合、それらがきちんとコントロールされているかが重要です。
骨の状態については、加齢により骨密度は低下していくため、十分な骨量がない場合は骨造成という処置が必要になることがあります。
術後のメンテナンスについては、定期的な通院が可能か、日々のセルフケアが継続できるかも判断材料です。
将来的に通院が難しくなる可能性がある場合も考慮して、訪問診療に対応もしくは連携している歯科医院を選ぶことも検討しましょう。
インプラントで老後に後悔しないためのポイント

インプラント治療を老後まで快適に使い続けるためには、治療前の歯科医院選びと、治療後の継続的なケアが重要です。
インプラント治療の実績が豊富な歯科医院を選ぶ
インプラント治療は高度な技術と経験を要する治療です。
とくに高齢で治療を受ける場合は、若いうちの治療とは異なる配慮が必要になります。
歯科医院を選ぶ際に確認すべき点は以下のとおりです。
- インプラント治療の症例数が豊富か
- 高齢者の治療実績があるか
- 専門医や認定医が在籍しているか
- 治療計画や費用について丁寧に説明してくれるか
経験豊富な歯科医師は、高齢者のリスクを理解しており、持病や服薬への配慮、骨の状態に応じた適切な治療計画を立てることができます。
老後の身体的変化に対応できる設備が整った歯科医院を選ぶ
高齢者にとって通いやすい環境かどうかも重要です。
バリアフリー対応については、車椅子や杖を使う場合でも通院しやすいよう、段差のない設計や広い診療室があると安心でしょう。
また、顎の骨の量や厚み、神経や血管の位置を三次元で詳細に把握できる歯科用CTがあるかも確認しておくとよいです。
精密な診断により、安全や精密さに配慮された治療計画が立てられます。
加えて、手術の補助装置としてサージカルガイドといった装置が備わっていると、手術の安全性が高まるでしょう。
訪問診療の対応についても、将来的に通院が難しくなった場合に備えて確認しておいてください。
持病や服用中の薬は事前に歯科医師へ伝える
リスクを抑えた治療を実施するためには、現在の健康状態を正確に伝えることが不可欠です。
とくに伝えるべき持病や薬は以下のとおりです。
- 糖尿病
- 骨粗しょう症の治療薬
- 血液をサラサラにする薬
- 高血圧・心臓病
糖尿病については、血糖値のコントロールが不十分な場合、感染リスクが高まります。
骨粗しょう症の治療薬については、ビスフォスフォネート製剤などを服用している場合、顎骨壊死のリスクがあるため必ず伝えましょう。
セカンドオピニオンを活用し多角的に検討する
インプラント治療は高額で、身体にも負担がかかる治療です。
一つの歯科医院の意見だけで決めるのではなく、複数の歯科医師の意見を聞くことをおすすめします。
セカンドオピニオンを受けることで得られるメリットは以下のとおりです。
- 治療計画や費用を比較検討できる
- 治療を受けるリスクを多角的に確認できる
- 入れ歯やブリッジなど、他の治療法の提案を受けられる
- 選ぶインプラントのメーカーや種類の選択肢が広がる
治療前に不安や疑問を解消し、納得したうえで治療を受けることが大切です。
治療後の定期的なメンテナンスの重要性を理解する
インプラントを長持ちさせるには、治療後のメンテナンスが欠かせません。
定期検診では、以下のようなメンテナンスを行います。
- インプラントのぐらつきや噛み合わせのチェック
- 歯肉の状態の確認
- 専用器具を使った歯垢や歯石の除去
- レントゲンによる骨の状態の確認
- セルフケアの指導や清掃用具の提案
一般的には3〜4ヶ月に一度の検診が推奨されます。
メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルを早期に発見できず、重症化してインプラントを失う原因となります。
まとめ
インプラントは老後もメンテナンスは欠かせないため、自分でケアができなくなった場合のサポート体制についても考えておくことが大切です。
メリットだけでなく、老後のデメリットやリスクについても丁寧に説明してくれる歯科医師を選ぶと満足度の高い治療につなげられるでしょう。
静岡石田インプラントセンターでは、年齢だけで判断するのではなく、患者様一人ひとりの口腔内の状態や希望をふまえ、長期的に安定して機能する治療計画を提案します。
豊富な臨床経験をもつ医師と、CTなどの高度な設備による精密な検査、そして各分野の専門家が連携するチーム医療によって、安全性に配慮した治療が可能です。
「自分の場合はどうだろうか」「まずは話だけでも聞いてみたい」など、少しでも疑問や不安があれば、お気軽にご相談ください。
